[答539] 円の接線と三角形の面積
[答539] 円の接線と三角形の面積
図のように、半径が 6 と 42 の円があって、中心間の距離は 85 です。
この2つの円の2本の共通外接線と、共通内接線のうちの1本でできる三角形の面積は?
図は正確ではありません。
[解答1]
共通外接線の交点をA,共通外接線と共通内接線の交点の大円に近いほうをB,小円に近いほうをC とし、
直線ACと小円の接点をP,大円の接点をQ,直線ABと大円の接点をR,線分BCと大円の接点をT とします。
PQ2=852-(42-6)2=852-362=(85+36)(85-36)=121・49 より、PQ=11・7=77 になります。
また、PQ:AQ=(42-6):42 、77:AQ=6:7 、6・AQ=539 です。
求めるのは △ABCの面積で、その内接円の半径が 6、
その3辺の長さの和は、AC+CT+AB+BT=AC+CQ+AB+BR=AQ+AR=2・AQ だから、
△ABC=(2・AQ)・6/2=6・AQ=539 です。
[解答2]
2円を座標平面上に置き、半径が 6 の円の中心を(0,0),半径が 42 の円の中心を(0,85)とします。
共通接線を y=mx+n とすると、
mx-y+n=0 と (0,0) の距離は、|n|/√(m2+1)=6 、|n|/6=√(m2+1) 、
mx-y+n=0 と (0,85) の距離は、|n-85|/√(m2+1)=42 、(85-n)/42=√(m2+1) 、
よって、 |n|/6=(85-n)/42 、 7|n|+n=85 になります。
また、m2=(|n|/6+1)(|n|/6-1) になります。
n<0 のとき、y=mx+n は共通外接線で、-6n=85 、n=-85/6 で、
m2=(|n|/6+1)(|n|/6-1)=(-85/36+1)(-85/36-1)=(-49/36)(-121/36)
m=±7・11/36=±77/36 になり、共通外接線は y=±(77/36)x-85/6 です。
n>0 のとき、y=mx+n は共通内接線で、8n=85 、n=85/8 で、
m2=(|n|/6+1)(|n|/6-1)=(85/48+1)(85/48-1)=(133/48)(37/48)
m>0 とすれば、m=(√4921)/48 になり、共通内接線の1本は y={(√4921)/48}x+85/8 です。
共通内接線と共通外接線の切片の差は、85/8+85/6=85・7/24 で、これを底辺として、
求める三角形を y軸の左右の2つに分けてその面積の和を求めます。
y=(77/36)x-85/6 と y={(√4921)/48}x+85/8 を連立させて、
(77/36)x-85/6={(√4921)/48}x+85/8 、308x-85・24=3(√4921)x+85・18 、
{308-3(√4921)}x=85・42 、x=85・42{308+3(√4921)}/50575=42{308+3(√4921)}/595 、
よって、x>0 の部分の面積は、(1/2)(85・7/24)・42{308+3(√4921)}/595=(7/8){308+3(√4921)} です。
y=-(77/36)x-85/6 と y={(√4921)/48}x+85/8 を連立させて、
-(77/36)x-85/6={(√4921)/48}x+85/8 、-308x-85・24=3(√4921)x+85・18 、
-{308+3(√4921)}x=85・42 、-x=85・42{308-3(√4921)}/50575=42{308-3(√4921)}/595 、
よって、x<0 の部分の面積は、(1/2)(85・7/24)・42{308-3(√4921)}/595=(7/8){308-3(√4921)} です。
求める面積は、 (7/8){308+3(√4921)}+(7/8){308-3(√4921)}=2(7/8)・308=539 です。
☆ 円の半径を R,r (R>r)、中心間の距離を d とすれば、
三角形の面積は Rr√{d2-(R-r)2}/(R-r) になります。
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