[答540] 7つの角の和
[答540] 7つの角の和
図0のように、A,B,C,D,E,F,G,A の順につなぐと凸七角形になるような、
同一平面上の7点 A,B,C,D,E,F,G があります。
図0~図3のような、7つのどの点も他の2点と線分で結ばれている図は全部で 465個できます。
( https://okayadokary.blog.fc2.com/blog-entry-1354.html を参照)
この 465個の図において、劣角を ∠A,∠B,∠C,∠D,∠E,∠F,∠G とするとき、
(1) 図3において、∠A+∠B+∠C+∠D+∠E+∠F+∠G=?
(2) ∠A+∠B+∠C+∠D+∠E+∠F+∠G が図3の場合と等しくなるのは図3を含めて何個?
ただし、図1,図2のように、和が定まらないものについては除外します。
[解答]
(1) DEを結ぶと ∠C+∠F=∠CED+∠FDE になるので、
7つの角の和は 五角形ABDEGの内角の和と等しく、540゚ です。
右端の図のように、左回りで全部の線分を通ってもとに戻る道順を考えれば、
方向を変える青色で示された角度は2周分だから、
赤の角の和は、7・180゚-2・360゚=540゚ としても求められます。
(2) 図3,図4,図5,図6は回転した形を考えると7個ずつ、図7の場合が1個、
図8,図9のように三角形と四角形に分かれるものが 7C3=35 個、
よって、7・4+1+35=64 個です。
[参考] たけちゃんさんのコメントより
n点(n≧5)に対し,角の和が 180゚・(n-4) の問題に一般化してみます.
まず,すべての点がループを作る場合の数Nを考察します.
1つの頂点をOと名付け,そこから反時計回りに 1,2,……,n-1 と点に名前を付けます.
すべての点のループで条件を満たすのは,
向きの変化が常に同じ回り方(左回りとしてよい)で,その合計が 720゚ のとき.
これは,Oから出発して,いくつかの頂点を1周目として左回りに順にたどり,
残りの頂点を2周目として順にたどる経路である.
ただし,常に左回りより,次の条件を満たす.
(ⅰ) 1周目の頂点は2つ以上 (1周目の最後以外の頂点で左回りを保証)
(ⅱ) 2周目の頂点は2つ以上 (2周目の最初以外の頂点で左回りを保証)
(ⅲ) 1周目の最初の頂点は2周目の最後の頂点より前 (頂点Oで左回りを保証)
(ⅳ) 2周目の最初の頂点は1周目の最後の2つの頂点より前 (1周目の最後の頂点で左回りを保証)
(ⅴ) 2周目の最初の2つの頂点は1周目の最後の頂点より前 (2周目の最初の頂点で左回りを保証)
全体集合 U={1,2,……,n-1}に対し,Uの部分集合Aを1周目にたどる点全体の集合とする.
Uの部分集合の総数 2n-1 から除外される部分集合Aは,
・(ⅰ),(ⅱ)の条件から,n-1C0+n-1C1+n-1Cn-2+n-1Cn-1=2n 通り
・(ⅲ)の条件から,k=2 ~ k=n-3 として A={x|k<x} の n-4 通り
・(ⅳ),(ⅴ)の条件から,Aの要素数 k=2 ~ k=n-3 に対し,
A={x|x<k}∪{m} (m=k ~ m=n-1) の n-k 通りと
A={x|x<m}∪{x|m<x≦k+1} (m=1 ~ m=k-1) の k-1 通り
となり,合計 (n-4)(n-1) 通り
だけなので,N=2n-1-2n-(n-4)-(n-4)(n-1)=2n-1-n2+2n.
次に,全体で1つのループを作る場合以外を考えます.
2つのループに分かれ,それぞれが(凸)多角形を作る場合,すなわち
{O,1,2,……,n-1} を要素数がともに3以上の2つに分割する仕方なので,場合の数は,
(2n-nC0-nC1-nC2-nCn-2-nCn-1-nCn)/2=2n-1-n2/2-n/2-1
まとめると,一般化した問題に対する場合の数は, 2n-3n2/2+3n/2-1 です.
具体的には,n=5,6,7,8,9 に対して順に,場合の数は 1,18,64,171,403 となります.
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