[答548] 正三角形内の直角三角形
[答548] 正三角形内の直角三角形
1辺の長さが 14 の 正三角形ABCの 辺AB上に点P,辺BC上に点Q,辺CA上に点R を、
PQ:QR:RP=1:2:√3 になるようにとります。
△PQRの面積を最小にするとき、 BP=? BQ=? CR=?
[解答1]
1辺の長さが 1 の正三角形の面積を S ,BP=x とすれば、AP=14-x です。
△BQP∽△CRQ で 相似比は QP:RQ=1:2 だから、
CQ=2x,BQ=14-2x,CR=28-4x,AR=4x-14 になり、7/2<x<7 です。
△PQR=△ABC-△APR-△BQP-△CRQ=△ABC-△APR-5△BQP
=142S-(14-x)(4x-14)S-5(14-2x)xS=(14x2-140x+392)S
=14(x2-10x+28)S=14{(x-5)2+3}S
よって、x=5 のとき △PQRは最小値 42S になります。
このとき、BP=5,BQ=4,CR=8 です。
[解答2]
1辺の長さが 1 の正三角形の面積を S ,BP=x ,BQ=y とすれば、
△BQP∽△CRQ で 相似比は QP:RQ=1:2 だから、
CQ=2x,CR=2y,AP=14-x,AQ=14-2y で、2x+y=14 です。
△PQR=△ABC-△APR-△BQP-△CRQ=142S-(14-x)(14-2y)S-xyS-2x・2yS
=(-7xy+14x+28y)S=-7{(x-4)(y-2)-8}S です。
よって、(x-4)(y-2) が最大になる x,y の値を求めることになります。
ここで、2x+y=14 より 2(x-4)+(y-2)>0 だから、x-4>0,y-2>0 のいずれかは成り立ち、
x-4≦0 または y-2≦0 の場合は (x-4)(y-2)≦0 となって、最大になりません。
よって、x>4 かつ y>2 の場合だけを考えればよいことになります。
2(x-4)+(y-2)=4 だから 相加・相乗平均の関係により、(x-4)(y-2) が最大になるのは、
2(x-4)=y-2=2 のとき、すなわち x=5,y=4 のときで、BP=5,BQ=4,CR=8 になります。
[解答3] たけちゃんさんの解答より
PQ=x,∠APR=θとおく.
正弦定理より,AR=PR・sinθ/sin60゚=(√3)x・sinθ/sin60゚=2x・sinθ,
CR=QR・sin(90゚-θ)/sin60゚=2x・sin(90゚-θ)/sin60゚=(4/√3)x・cosθ.
CR+AR=x{(4/√3)cosθ+2sinθ}=14 ,x{(2/√7)cosθ+(√3/√7)sinθ}=√21 より,
ここで、cosα=2/√7,sinα=√3/√7 を満たす鋭角αを考えれば,
x・cos(θ-α)=√21 ,x=(√21)/cos(θ-α) より,
θ=α すなわち sinθ=√3/√7,cosθ=2/√7,x が最小になり,x=√21 です.
このとき,△PQRの面積 (√3)x2/2 は 最小値 (21√3)/2 になり,
BP=x・sin(θ+30゚)/sin60゚=5, BQ=x・sin(90゚-θ)/sin60゚=4,
△BPQ∽△CQR,相似比 1:2 より,CR=2BQ=8.
[解答4] ちょっとベクトル
xy平面上で A(7,7√3),B(0,0),C(14,0),P(p,p√3),Q(q,0) とします。
ベクトルを太字で表すと、PQ=(q-p,-p√3) だから、PR=(√3)(p√3,q-p) 、
BR=BP+PR=(p,p√3)+(√3)(p√3,q-p)=(4p,q√3) 、R(4p,q√3) です。
点Rは、AC:y=-(√3)(x-14) 上にあるから、q√3=-(√3)(4p-14) 、q=-4p+14 になります。
PQ2=(p-q)2+(p√3)2=(5p-14)2+3p2=28p2-140p+196=28(p-5/2)2+21 、
従って、△PQRの面積も p=5/2 ,q=4 のとき最小になります。
このとき、P(5/2,(5/2)√3),Q(4,0),R(10,4√3) で、P,Q,Rは辺AB,BC,CA上にあります。
BP=5,BQ=4,CR=8 になります。
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