[答742] 軌跡の全長
[答742] 軌跡の全長
AB=13,BC=24,CD=52,DA=29 の四角形ABCDが円に内接しています。
(△PAB)(△PCD)=(△PBC)(△PDA) を満たすような四角形の内部の点Pの軌跡の全長は?
[解答1]
∠APB=α,∠BPC=β,∠CPD=γ,∠DPA=δ とすれば、
(△PAB)(△PCD)=(△PBC)(△PDA) より、
(1/2)PA・PB(sinα)・(1/2)PC・PD(sinγ)=(1/2)PB・PC(sinβ)・(1/2)PD・PA(sinδ) 、
-2sinαsinγ=-2sinβsinδ 、cos(α+γ)-cos(α-γ)=cos(β+δ)-cos(β-δ) 、
cos(α+γ)-cos(β+δ)=cos(α-γ)-cos(β-δ) 、
-2sin{(α+γ+β+δ)/2}sin{(α+γ-β-δ)/2}=-2sin{(α-γ+β-δ)/2}sin{(α-γ-β+δ)/2} 、
sinπsin{(α+γ-β-δ)/2}=-2sin{(2α+2β-2π)/2}sin{(2π-2γ-2β)/2} 、
0=sin(α+β-π)sin(π-γ-β) 、sin(α+β)sin(β+γ)=0 、
α+β=π または β+γ=π 、∠APC=π または ∠BPD=π 、
よって、点Pは対角線AC または BD上にあることになり、点Pの軌跡の全長は AC+BD です。
∠ABC=θ とすれば、∠CDA=π-θ だから、余弦定理により、
AC2=AB2+BC2-2AB・BCcosθ=745-624cosθ 、
AC2=CD2+DA2-2CD・DAcos(π-θ)=3545+3016cosθ 、
よって、745-624cosθ=3545+3016cosθ 、cosθ=-10/13 、
AC2=745-624cosθ=745+624・10/13=1225 、AC=35 です。
また、トレミーの定理より、AC・BD=AB・CD+BC・DA 、35・BD=13・52+24・29=1372 、BD=196/5 です。
よって、点Pの軌跡の全長は AC+BD=35+196/5=371/5 です。
[解答2]
まず、(△PAB)(△PCD)=(△PBC)(△PDA) と △PAB:△PBC=△PDA:△PCD は同値です。
点Pが対角線AC上にあるとき、△PAB:△PBC=△PDA:△PCD=AP:PC だから成り立ちます。
点Pが対角線AC上にないとき、直線BPとACの交点をQ,直線DPとACの交点をR とすれば、
△PAB:△PBC=AQ:QC 、△PDA:△PCD=AR:RC だから、AQ:QC=AR:RC となって、
Q,R は一致します。これは、Pが対角線BD上にあるときです。
結局、点Pは対角線AC または BD上にあることになります。
次に、四角形ABCDが円に内接するとき、対角線AC,BDの交点をOとすれば、
OA:OC=△ABD:△CBD=AB・DA:BC・CD 、
また、△OAD∽△OBC より OA:OB=AD:BC=AB・DA:AB・BC 、OD:OC=AD:BC=CD・DA:BC・CD 、
まとめて、OA:OB:OC:OD=DA・AB:AB・BC:BC・CD:CD・DA です。
DA・AB+BC・CD=x,AB・BC+CD・DA=y とおけば、AC:BD=x:y ですので、
AC/BD=x/y,BD/AC=y/x になります。
トレミーの定理により、AC・BD=AB・CD+BC・DA だから、AB・CD+BC・DA=z とおけば、AC・BD=z 、
辺々乗じて、AC2=xz/y ,BD2=yz/x になります。
本問では、x=29・13+24・52=13・125,y=13・24+52・29=13・140,z=13・52+24・29=1372=7・196 、
AC2=13・125・7・196/(13・140)=25・49 ,BD2=13・140・7・196/(13・125)=196・196/25 、
AC+BD=5・7+196/5=371/5 になります。
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