[答71] 三角関数を含む関数の最大値・最小値
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[答71] 三角関数を含む関数の最大値・最小値
f(θ)=(sinθ+cosθ+4)/(cosθ-sinθ+2) の最大値・最小値は?
[解答1]
f(θ)は微分可能な周期関数だから、極値の中に最大値と最小値があります。
f(θ)=(sinθ+cosθ+4)/(cosθ-sinθ+2) を微分すると、
f'(θ)=2(sinθ+3cosθ+1)/(cosθ-sinθ+2)2 になります。
f'(θ)=0 を解くと、sinθ=4/5, cosθ=-3/5 または sinθ=-1, cosθ=0 。
このときのf(θ)は、7,1で、これが最大値と最小値です。
☆ f'(θ)の符号は、三角関数の合成を考えてもできますが、計算が面倒です。
単位円と直線 y+3x+1=0 の交点(0,-1),(-3/5,4/5) や、
領域 y+3x+1>0, y+3x+1<0 を考えれば容易にわかります。
[解答2]
f(θ)は、A(-2,-4), P(cosθ-sinθ, sinθ+cosθ)を結ぶ直線の傾きです。
cosθ-sinθ=(√2)cos(θ+π/4), sinθ+cosθ=(√2)sin(θ+π/4) だから、
Pは中心が(0,0)で半径が√2 の円周上を動きます。
f(θ)=m とおくと、直線APは y+4=m(x+2) すなわち、m(x+2)-y-4=0 。
これと(0,0)の距離が、√2以下になりますので、
|2m-4|/√(m2+1)≦√2、分母を払って2乗すると、(2m-4)2≦2(m2+1)。
これを解くと、1≦m≦7。従って、最大値は7, 最小値は1 です。
[解答3] uch*n*anさんの解答を詳しくしたものです
nを整数として、θ≠π+2nπ のとき、
tan(θ/2)=t とすると、sinθ=2t/(1+t2), cosθ=(1-t2)/(1+t2),
f(θ)={2t/(1+t2)+(1-t2)/(1+t2)+4}/{(1-t2)/(1+t2)-2t/(1+t2)+2}
=(3t2+2t+5)/(t2-2t+3)
k=(3t2+2t+5)/(t2-2t+3) とすれば、(k-3)t2-2(k+1)t+(3k-5)=0。
k≠3 のとき、tが実数だから判別式を用いて、
(k+1)2-(k-3)(3k-5)≧0、これを解くと、1≦k≦7。
したがって、k=3 のときは、最大値・最小値になりません。
また、f(π+2nπ)=3 も、最大値・最小値になりません。
☆ k=7 のとき、4t2-16t+16=0 より t=2、sinθ=4/5, cosθ=-3/5。
k=1 のとき、-2t2-4t-2=0 より t=-1、sinθ=-1, cosθ=0。
☆ f(θ)=(3t2+2t+5)/(t2-2t+3) をtで微分しても求められます。
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