[答814] 放物線に接する円
[答814] 放物線に接する円
x軸上に中心をもち 放物線 y2=x に原点以外で接する 16個の円が、隣同士 x軸上で外接して並んでいます。
この最小円の左端から最大円の右端までの距離が 400 であるとき、最小円の左端の x座標は?
また、1≦m<n≦16 として、m番目に小さい円の左端から n番目に小さい円の右端までの距離が
210 になるときの自然数 m,n の値は?
ここで、円とx軸との交点の原点に近い方を「左端」,原点から遠い方を「右端」と表しています。
[解答1]
x軸上に中心をもち 放物線 y2=x に(a2,a)で接する円の左端の x座標を b,右端の x座標を c とします。
y2=x について、2yy'=1 だから、-1/y'=-2y ですので、(a2,a)における法線は y-a=-2a(x-a2) 、
y=0 とおけば、-a=-2a(x-a2) 、x=a2+1/2 となって、
この円の中心は(a2+1/2,0)、半径は √{(1/2)2+a2} です。
よって、b=a2+1/2-√(1/4+a2),c=a2+1/2+√(1/4+a2) 、
b+c=2a2+1,c-b=2√(1/4+a2)=√(1+4a2) 、
(c-b)2=1+4a2=2(2a2+1)-1=2(b+c)-1 、
(c-b)2-2(c-b)+1=4b 、(c-b-1)2=4b 、c-b-1=2√b 、
c=b+2√b+1 、正の平方根をとって、√c=√b+1 です。
従って、n番目の円の左端の x座標を an-1 ,右端の x座標を an とすれば、
√an=√an-1+1 となり、数列{ √an }は公差が 1 の等差数列で、
√an=√a0+n 、√a0=A とおけば、√an=A+n 、an=(A+n)2 です。
題意より、a16-a0=400 だから、(A+16)2-A2=400 、32A+256=400 、
A=9/2 、a0=A2=81/4 、これが 最小円の左端の x座標です。
次に、m番目に小さい円の左端から n番目に小さい円の右端までの距離は an-am-1=210 、
(A+n)2-(A+m-1)2=210 、(n-m+1)(2A+n+m-1)=210 、(n-m+1)(n+m+8)=210 、
(n+m+8)-(n-m+1)=2m+7≧9 ,n+m+8≦16+15+8=39 に注意して、
(n-m+1,n+m+8)=(6,35),(7,30),(10,21) 、(m,n)=(11,16),(8,14),(2,11) になります。
[解答2]
半径 r の円が y2=x に接するときの中心を(p,0) (p>r) とすとします。
(x-p)2+y2=r2 に y2=x を代入して、(x-p)2+x=r2 、x2-(2p-1)x+p2-r2=0 、
これが重解を持てばよいから、判別式は (2p-1)2-4(p2-r2)=0 、
-4p+1+4r2=0 、p=r2+1/4 です。
k番目に小さい円の中心を(pk,0),半径を rk とすれば、
k番目に小さい円の右端と(k+1)番目に小さい円の左端が一致することにより、
pk+rk=pk+1-rk+1 、rk2+1/4+rk=rk+12+1/4-rk+1 、(rk+rk+1)(rk-rk+1+1)=0 、
rk+1=rk+1 、rk=r1+k-1 になります。
r1+r2+r3+……+r16=400/2 だから、16r1+1+2+……+15=200 、
16r1=80 、r1=5 、最小円の左端の x座標は p1-r1=r12+1/4-r1=81/4 です。
また、rk=r1+k-1=k+4 です。
m番目に小さい円の左端から n番目に小さい円の右端までの距離が 210 になるとき、
2(rm+rm+1+……+rn)=210 だから、(rm+rn)(n-m+1)=210 、(m+n+8)(n-m+1)=210 、
(n+m+8)-(n-m+1)=2m+7≧9 ,n+m+8≦16+15+8=39 に注意して、
(n-m+1,n+m+8)=(6,35),(7,30),(10,21) 、(m,n)=(11,16),(8,14),(2,11) になります。
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