[答959] 長方形の辺に頂点をもつ四角形
[答959] 長方形の辺に頂点をもつ四角形
各辺が長さ1ずつに区切られている、辺の長さが自然数で、縦が横より長い長方形があり、
図のように、長方形の頂点以外の各辺の区切りから1つずつ選んで線分で繋ぎ、四角形を作ります。
もとの長方形の面積の 1/2 の面積をもつ四角形の総数が 75952個であるとき、
もとの長方形の縦横の長さは?
[解答]
長方形の縦の辺の区切りをm個,横の辺の区切りをn個とします。
図のように、できた四角形の面積がもとの長方形の面積の 1/2 になるのは、
できた四角形の対角線の少なくとも一方が長方形の辺と平行なときです。
横の辺と平行なとき mn2 個,縦の辺と平行なとき nm2 個,両方が平行なとき mn 個なので、
総数は mn2+nm2-mn=mn(m+n-1) 個です。
よって、mn(m+n-1)=75952=24・47・101 になります。
m,n,m+n-1 のうち、最小のものは n ですが、n=1 のとき m2=24・47・101 で不適、
よって、1<n<m<m+n-1 です。
ここで、mn-(m+n-1)=(m-1)(n-1)>0 なので、m+n-1<mm 、
(m+n-1)2<mm(m+n-1)=75952 、m+n-1<300 、1<n<m<m+n-1<300 です。
また、m+n+(m+n-1)=2(m+n)-1 ですので、m,n,m+n-1 の和は奇数で積は偶数だから、
このうち1つが奇数で他の2つは偶数です。
75952 の約数のうち 1より大きく 300より小さい奇数は 47,101 ですので、
47,101 のどちらかを含み 他の2つが偶数で 積が75952 になる 300より小さい 3数は、
小さい順に並べると、(8,47,202),(4,101,188),(8,94,101) であり、
(n,m,m+n-1) に適するのは、(n,m,m+n-1)=(8,94,101) だけです。
よって、長方形の 縦は m+1=95 ,横は n+1=9 です。
☆ できた四角形の面積がもとの長方形の面積の 1/2 になるのは、
その対角線の少なくとも一方が長方形の辺と平行であることは図から明らかですが、
数式を利用すれば、
長方形の頂点をA,B,C,Dとし、辺AB,BC,CD,DA上のできた四角形の頂点をP,Q,R,Sとして、
AP・AS/2+BP・BQ/2+CQ・CR/2+DR・DS/2=AB・AD/2 、AP・AS+BP・BQ+CQ・CR+DR・DS=AB・AD 、
AP・AS+(AB-AP)・BQ+(BC-BQ)・(CD-DR)+DR・(AD-AS)=AB・AD 、
AP・AS+(AB-AP)・BQ+(AD-BQ)・(AB-DR)+DR・(AD-AS)=AB・AD 、
AP・AS+AB・BQ-AP・BQ+AD・AB-AD・DR-BQ・AB+BQ・DR+DR・AD-DR・AS=AB・AD 、
AP・AS-AP・BQ+BQ・DR-DR・AS=0 、AP・(AS-BQ)-DR・(AS-BQ)=0 、(AP-DR)・(AS-BQ)=0 、
AP=DR または AS=BQ になります。
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