[答982] 折り紙
[答982] 折り紙
図のように、1辺が 100以下の正方形の折り紙 ABCD があって、辺AB上の端点以外に点Pをとり、
D,Pが一致するように折り目 EF をつけると 正方形ABCDは 台形ABFE,台形EFCD に分かれます。
この 台形ABFE,台形EFCD の面積がともに自然数で、その差が 196 のとき、
長さの組(AP,PB)として考えられるのは何通り?
また、その中で 折り目 EF の長さが最長のものについて、(AP,PB)=?
[解答1]
折った状態でのBFとCDの交点をGとすれば、
BC+DA=AB+CD だから、BG+GF+FC+DE+EA=AP+PB+CG+GD 、
BG+GF+FC+PE+EA=AP+PB+CG+GP 、GF+FC-CG=(GP+PB-BG)-(PE+EA-AP) 、
△CGF∽△BGP∽△APE ですので、GF=GP-PE ,FC=PB-EA ,CG=BG-AP です。
次に、△APE+△BGP-△CGF=196 なので、EA・AP/2+PB・BG/2-FC・CG/2=196 、
EA・AP/2+PB・BG/2-(PB-EA)(BG-AP)/2=196 、PB・AP/2+EA・BG/2=196 、
△BGP∽△APE より BG:AP=PB:EA 、EA・BG=AP・PB だから、AP・PB=196 です。
ここで、台形ABFE,台形EFCDの面積がともに自然数で、その差が偶数だから、和も偶数、
正方形ABCDの面積を S とすれば、S≦1002 で Sは偶数です。
AP+PB=√S , AP・PB=196 だから、 AP,PB を解とする x の2次方程式は、
x2-(√S)x+196=0 になり、その解は x={√S±√(S-784)}/2 です。
784≦S≦10000 で S は偶数、S=784 のとき AP=(√S)/2 ,S>784 のとき AP={√S±√(S-784)}/2 、
すなわち、S=784 のとき (AP,PB)は1通り ,S>784 のとき (AP,PB)は2通りずつありますので、
全部で 9217 通りです。
次に、
EF2=DP2=AD2+AP2=S+AP2 が最大の場合は、
APは長い方の {√S+√(S-784)}/2 をとればよく、これは S について単調増加だから、
S=10000 の場合で、
x={√10000±√(10000-784)}/2=(100±96)/2=98,2 となり、(AP,PB)=(98,2) です。
[解答2]
ADの中点をM,BCの中点をN,PからDCにおろした垂線の足をQ,
PQとMNの交点をO,PQとEFの交点をO とします。
また、分かりやすくするため、台形ABFEを黄色,台形EFCDを桃色に塗ります。
EFは線分DPの垂直二等分線になるので、
長方形APQD内では黄色と桃色の面積が等しく、
長方形PBCQ内では黄色は半分より台形ONFRだけ大きく、桃色は半分より台形ONFRだけ小さいので、
黄色は桃色より台形ONFRの2倍の面積大きいことになります。
台形ONFR=(OR+NF)・ON/2=(EM+NF)・PB/2=AP・PB/2 、黄色と桃色の面積の差は AP・PB=196 です。
ここで、黄色,桃色の面積がともに自然数で、その差が偶数だから、和も偶数、
正方形ABCDの面積を S とすれば、S≦1002 で Sは偶数です。
AP+PB=√S , AP・PB=196 だから、 AP,PB を解とする x の2次方程式は、
x2-(√S)x+196=0 になり、その解は x={√S±√(S-784)}/2 です。
784≦S≦10000 で S は偶数、S=784 のとき AP=(√S)/2 ,S>784 のとき AP={√S±√(S-784)}/2 、
すなわち、S=784 のとき (AP,PB)は1通り ,S>784 のとき (AP,PB)は2通りずつありますので、
全部で 9217 通りです。
次に、
EF2=DP2=AD2+AP2=S+AP2 が最大の場合は、
APは長い方の {√S+√(S-784)}/2 をとればよく、これは S について単調増加だから、
S=10000 の場合で、
x={√10000±√(10000-784)}/2=(100±96)/2=98,2 となり、(AP,PB)=(98,2) です。
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