[答1322] 3次方程式の解の2乗

[答1322] 3次方程式の解の2乗
p,qを実定数,f(x)=x3+x2+2x+p ,g(x)=x3+qx2+(5-3p)x-p とします。
3次方程式 f(x)=0 のどの解についても その2乗が g(x)=0 の解であるとき、(p,q)=?
[解答1]
f'(x)=3x2+2x+2 は全ての実数 x について正であるので、
f(x)=0 の実数解は1個だけで、他の2個の解は共役な虚数です。
2乗すると、共役な虚数は、純虚数の場合だけ等しい負の数で それ以外は共役な虚数です。
f(x)=x3+x2+2x+p=(x+1)(x2+2)+p-2 だから、p≠2 のとき純虚数の解をもちません。
p≠2 のとき、f(x)=0 の3個の解の2乗は異なりますので、
f(x)=x3+x2+2x+p=0 の解を a,b,c とすれば、
解と係数の関係により a+b+c=-1 ,bc+ca+ab=2 ,abc=-p になり、
a2+b2+c2=(a+b+c)2-2(bc+ca+ab)=-3 、
b2c2+c2a2+a2b2=(bc+ca+ab)2-2abc(a+b+c)=4-2p 、
a2b2c2=(abc)2=p2 だから、
a2,b2,c2 を解とする3次方程式は x3+3x2+(4-2p)x-p2=0 になります。
勿論 f(a)=a3+a2+2a+p=0 、a3+2a=-a2-p 、2乗して、a6+4a4+4a2=a4+2pa2+p2 、
a6+3a4+(4-2p)a2-p2=0 、同様に b6+3b4+(4-2p)b2-p2=0 ,c6+3c4+(4-2p)c2-p2=0 、
a2,b2,c2 を解とする3次方程式は x3+3x2+(4-2p)x-p2=0 とする方法もあります。
g(x)=x3+qx2+(5-3p)x-p=x3+3x2+(4-2p)x-p2 だから、
q=3 ,5-3p=4-2p ,p=p2 、(p,q)=(1,3) です。
p=2 のとき、f(x)=(x+1)(x2+2) であり、f(x)=0 の解は -1,±(√2)i 、
2乗すれば 1,-2 、これが g(x)=x3+qx2-x-2=0 の解であるから、
g(1)=q-2=0 ,g(-2)=4q-8=0 、いずれの式でも q=2 で、(p,q)=(2,2) です。
まとめると、(p,q)=(1,3),(2,2) です。
[解答2]
f(x)=0 ならば g(x2)=0 すなわち、
x3+x2+2x+p=0 ならば x6+qx4+(5-3p)x2-p=0 が成り立てばよい。
f'(x)=3x2+2x+2 は全ての実数 x について正であるので、f(x)=0 は重解を持ちません。
よって、異なる3個の複素数が x3+x2+2x+p=0 を満たします。
x6+qx4+(5-3p)x2-p
=(x3+x2+2x+p)(x3-x2+qx-x-p-q+3)+(4-p-q)x2+(-6+3p+2q-pq)x-4p+p2+pq
=-(p+q-4)x2-(q-3)(p-2)x+p(p+q-4)=0 が異なる3個の複素数について成り立つので、
p+q-4=0 ,(q-3)(p-2)=0 ,p(p+q-4)=0 がすべて成り立ちます。
よって、(p,q)=(1,3),(2,2) です。
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